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翻弄の果てに
第14章 悪夢
その通りだった。俺は返す言葉を失った。
平等に、安全にサポートすることは、俺には無理だ。
まして、男もいる。
宿泊先も考慮してくれているらしいが、現地には同行ボランティアも居るが、俺は何かにつけて頭に血が上るに違いなかった。


かくして、暁(あきら)君の大学生の兄、力(ちから)が同行することになった。

未来と祥子は、約束通り買い物に出かけ、ハイキング用のリュックや帽子、洋服を揃えた。


悠太は、それらの物を目の前にし、深くため息をついた。
しかし、未来には、
『楽しい思い出になるといいな(笑)』
と、未来の頭をクシャクシャと撫でたのだった。

『ありがとう!パパっ(笑)』




『未来に嫌われたくなかったら、御自分のエゴを見せてはダメよ』
祥子の忠告が、頭の中をこだましていた。


未来の満面の笑みが、堪らなく愛おしく、嬉しかった。



そう…、その時は………




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