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翻弄の果てに
第21章 混じり合う喜びと悲しみ
この地域では珍しい雪がハラハラと舞っていた。


『環おばさまが、おじいちゃんとおばあちゃんを迎えているのかしら?ね、ママ。』


そうかもしれない。


やっと穏やかな親子になれるのかもしれない、いや、きっと、そのために環は二人を同時に迎えたのだろう。


『祥子、もう悲しむのはよそう。きっとあの雲の上で、楽しく三人で暮らしているさ。』

『そうね。環さん、やっと御両親に甘えられる時が来たんですものね。』

『ああ、そうだな…』


悠太の友人、職場の仲間が集まって、親父、お袋、環のための賑やかな席を設けたのは、四十九日を終えた12月も半ばになっていた。



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