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short story
第11章 遥斗先輩とみなみちゃん 前編/ haruto
「みなみちゃんはいつから俺のこと好きだったの?」
「リフティング見せて貰った時」
「・・・それ超最近じゃね?」
「本屋さんで参考書取って貰った時から気になってました」
「・・・どっちにしても最近じゃね?」
「・・・だって第一印象もその後も最低だったんだもん」
「それは・・・確かにな」
そこは否定できないのが辛い。
「一時は大嫌いだったけど・・・でも先輩がどんな人なのかみなみなりに分かりましたし」
「マジで?俺ってどんな人?」
ちょっと期待しながら訊ねると、みなみちゃんが悪戯っぽく笑う。
「チャラいけど根は真面目ですよね、面倒見もいいし。でもやっぱりエッチなんだと思います」
「・・・マジでか。ならご期待に早く応えないとかな」
「もう・・・バカ・・・」
抱きついたままみなみちゃんに叩かれた。
何をしてもみなみちゃんが可愛くてたまらない俺ってかなり重症なんだろうか。
「補習娘が先輩に向かってバカはないだろ?」
今度は俺が悪戯っぽく笑うとみなみちゃんが再び胸に顔を埋める。
「・・・意地悪!」
「フッ・・・」
そんな冗談を言いながら、二人でクスクス笑って抱き合ったままお互いを感じ合って。
らしくないけどこれが「幸せ」なんだなって・・・心の底からそう思う。
俺はもうみなみちゃんが居れば何もいらない。
抱き合えればそれだけで十分だ。
だから離さない・・・絶対裏切るようなことはしない。
穏やかな恋に幸せを感じた18の夜。
純粋な愛を胸に抱いて、真っ白な心でみなみちゃんを愛していこうと心に決めた。