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short story
第16章 なっちゃんの青春 / natsumi
「なっちゃんカラオケ行こうよ~」
「あー、ごめん。私バイトなんだわ」
そう言うと友だちの真優は唇を尖らせる。
「なっちゃんバイトばっか」
「お前は彼女か・・・つーか人居ないから仕方ないんだよ」
「バイト先・・・なっちゃんの従兄弟がやってるカフェだっけ?」
「そう」
「今度行っていい?」
尖らせた口はどこへやら、真優はそう言った。
「別にいいけど・・・敷居高いよ」
「敷居高いカフェ?」
「そうそう」
女の子も来るけど真優たちにはどうかな。
二人は不思議そうな顔で立ち上がる私を見ている。
「じゃ、お先に」
手を振ってまず急いで家に帰る。
バイト先で私は大学生ということになっているから制服のまま直行できないのだ。
正直面倒臭いが仕方ない。
高校生と周りにバレると色々問題が・・・だからメイクもして髪型も整えて家を出る。
―――そんな私のバイト先は・・・
「お帰りなさいましぇ御主人様♡」
メイド喫茶・・・
「ただいまらぶりーん、会いたかったよー」
キモメンな兄さんが私に会った途端鼻の下を伸ばす。
「嬉しい・・・らぶも会いたかったでしゅ♡」
ワントーン高い声で舌っ足らずに見上げるだけでお客の満足度100%。
接客はほぼ完了みたいなものだ。
「おまたしぇいたしました御主人様♡小悪魔風あちゅあちゅオムライスとスウィートミルクティーでしゅ♡」
「らぶりん今日は何描いてくれるの?」
「んー・・・らぶね、あっ!猫しゃん描けるようになったんれしゅよ♡」
下手っクソな猫を描くとお客はデレデレ喜んでくれた。
そしてミルクティーに胸やけするほど砂糖を入れて客と一緒に魔法をかける。
「おいしくなーれ、おいしくなーれ、ビビデバビデ・・・フーフー」
ちなみにこのフーフーでクソ甘いミルクティーを冷ますのだ。
とてもじゃないが素面じゃやってられん。
でもそんな苦労の甲斐あって「らぶ」はお店の人気者、らぶ目当てのお客も少なくない。
お陰様であっちの方もガッポリだ。
お客様は神様です、あざーす。
「あー、ごめん。私バイトなんだわ」
そう言うと友だちの真優は唇を尖らせる。
「なっちゃんバイトばっか」
「お前は彼女か・・・つーか人居ないから仕方ないんだよ」
「バイト先・・・なっちゃんの従兄弟がやってるカフェだっけ?」
「そう」
「今度行っていい?」
尖らせた口はどこへやら、真優はそう言った。
「別にいいけど・・・敷居高いよ」
「敷居高いカフェ?」
「そうそう」
女の子も来るけど真優たちにはどうかな。
二人は不思議そうな顔で立ち上がる私を見ている。
「じゃ、お先に」
手を振ってまず急いで家に帰る。
バイト先で私は大学生ということになっているから制服のまま直行できないのだ。
正直面倒臭いが仕方ない。
高校生と周りにバレると色々問題が・・・だからメイクもして髪型も整えて家を出る。
―――そんな私のバイト先は・・・
「お帰りなさいましぇ御主人様♡」
メイド喫茶・・・
「ただいまらぶりーん、会いたかったよー」
キモメンな兄さんが私に会った途端鼻の下を伸ばす。
「嬉しい・・・らぶも会いたかったでしゅ♡」
ワントーン高い声で舌っ足らずに見上げるだけでお客の満足度100%。
接客はほぼ完了みたいなものだ。
「おまたしぇいたしました御主人様♡小悪魔風あちゅあちゅオムライスとスウィートミルクティーでしゅ♡」
「らぶりん今日は何描いてくれるの?」
「んー・・・らぶね、あっ!猫しゃん描けるようになったんれしゅよ♡」
下手っクソな猫を描くとお客はデレデレ喜んでくれた。
そしてミルクティーに胸やけするほど砂糖を入れて客と一緒に魔法をかける。
「おいしくなーれ、おいしくなーれ、ビビデバビデ・・・フーフー」
ちなみにこのフーフーでクソ甘いミルクティーを冷ますのだ。
とてもじゃないが素面じゃやってられん。
でもそんな苦労の甲斐あって「らぶ」はお店の人気者、らぶ目当てのお客も少なくない。
お陰様であっちの方もガッポリだ。
お客様は神様です、あざーす。