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short story
第20章 Summer vacation / daichi
今日も真優の胸は柔らかそうに膨らんでいる。
抱きしめてみたいとふいに思った。
抱きしめてみたい、真優を・・・


「・・・・・・・・・」


・・・感じてみたい。



多分、俺の想いは下心八割。
とても純粋なんてもんじゃない。
でもそれだけじゃない。


切っ掛けは胸だけど、あくまでもそれは切っ掛けにしか過ぎないはずだ。


真優のいいところも悪いところも全部知ってて、友だち以上に真優のことを良く知ってて・・・
だからこれからも真優の一番の理解者でいたいし、もっと深く・・・
今まで知らなかった部分も知りたいと思う、あんなとこやこんなとこまで。


真優を守るのは俺でありたい。
触れるのも俺だけでありたい。


―――そう素直に言えれば話は早いのだろうけど。


「・・・バーカ」

「!」


いつもの言葉を吐くとまた真優の目が釣り上がる。
怒った顔も可愛いと認めたら、この変わり様が可笑しくて思わず鼻で笑ってしまった。


「何で笑うのよ!」


「真優の顔が可笑しいから」


「失礼!顔が可笑しいとか女の子に対して失礼過ぎる!」


「だって本当の事だろ」


「もーーっ!!!!」



牛みたいに吠える真優に、いつかその日が来るまでは・・・幼馴染みのまま、このまま一番近くに居ようと心に決めた。



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