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short story
第5章 あゆみおねえさんといっしょ/ayumi
「いちかー!笑っていちかー!!」


今日は姪っ子の七五三の写真撮影。
私は有給を取ってその撮影について来ました。


只今いちかはイチゴ模様のドレスを着て、森の中をイメージした背景を背に撮影中。
いちかの他にも撮影に来てる子供はいるけれど、ぶっちゃけ可愛さはうちのいちかが一番でございます。



「ああいうの好きだから内心は嬉しいんだと思うんですけど・・・」


「ドレス着れるって楽しみにしてたんだよな」


手に籠を持たされたいちかの眉間には深い皺が刻まれている。
スタジオのお姉さんは勿論、私たちは一丸となっていちかを笑わせようと必死だ。


「泣かないだけ偉いわよ。あゆちゃんなんて三歳の七五三は泣いて泣いて大変だったんだから」


「ははは、今からは想像できねーな」


ムッツリないちかを見ながら何だかんだ楽しそうなお母さんと弟、心配そうな一ノ瀬さん。
でもいちかは不機嫌顔な割にお姉さんに言われたポーズをちゃんとこなして立派に「モデル」を務めてる。


いつ泣き出すかハラハラしながら見守る私たちとは裏腹に、なかなか立派だと思うんだけど・・・


「あら、可愛いね。ネイルしてきたの?」


いちかの姿勢を直しながらお姉さんがいちかのネイルに気づいた。
それは昨日私がしてあげたものだ。


いちかの大好きなピンクを塗って、ハートのストーンを乗せたネイルにいちかはキラキラした目で「きれい、きれい」って大喜びだった。
ドレスを着ることも着物を着ることも嬉しそうに何度も何度も教えてくれた。
七五三をすることをとても楽しみにしていたいちか。
多分知らない場所や人に圧倒されていつもの笑顔がでないのよね。


「グスン・・・・」


昨日の笑顔や今のいちかの気持ちを思ったら涙が出てきた。
眉間に皺を寄せるいちかが意地らしくて・・・


「・・・何泣いてんだよ」


そんな私に弟はドン引きだ。


「だって・・・健気じゃない」


あんな小さいのに知らない大人に囲まれて笑えだなんだ言われたって無理だから!



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