この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第18章 意外な事実
「あの話は王に側近く仕える内官(宦官)がわざと王宮外に流したんだよ。宮殿の奥深くで大妃がこんなに空恐ろしいことを企んでいると、国中にひろまれば、大妃も迂闊なことはできない、王に容易く手出しはできまいと忠臣が考え出した苦肉の策だったんだ」
ソンは低い声で言った。つい先刻、靴を買ってくれたときとは別人のように、惛(くら)い声。
真っ暗な闇から聞こえてくるかのようだ。あたかもソンが底なしの闇の中に消えていってしまうような気がして、キョンシルは不安になり、ソンの名をもう一度呼んだ。
ソンは低い声で言った。つい先刻、靴を買ってくれたときとは別人のように、惛(くら)い声。
真っ暗な闇から聞こえてくるかのようだ。あたかもソンが底なしの闇の中に消えていってしまうような気がして、キョンシルは不安になり、ソンの名をもう一度呼んだ。