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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第19章 王宮という名の伏魔殿
 いかほど経ったのか。今は十月初めで、日中はまだまだ汗ばむほどの陽気になる。しかし、夜更けともなれば、気温は急激に下がり、夜気は冷たく、結構身にこたえる。クシュンと小さなくしゃみをし、キョンシルは急に冷え始めた夜気に身を震わせた。
「―キョンシル」
 薄い闇の向こうから、かすかな呼び声が聞こえた。寝たふりをすることもできたが、何もそこまで頑なになる必要もない。
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