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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第19章 王宮という名の伏魔殿
 傍らの恭嬪がおもねるように調子を合わせた。やはり父親の地位の高低が娘である妃たちの力関係にも影響しているのだろう。この中で誰かが先がけて王子を生めば別だが、現在は、後見の立場の強さが物を言うのは当然のことだ。
「淑媛、そなたは今朝、既に大妃さまのおん許にはご挨拶に参ったそうだな」
 温嬪が紅すぎる唇を笑みの形に象(かたど)る。
「流石に、町中で主上さまのお心を籠絡し、まんまと後宮入りするほどの狡賢い女狐はすることが違いますね」
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