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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第4章 旅立ち
キョンシルは陸(おか)に上がったばかりの犬のように勢いよく首を振った。
馬鹿げている。トスが両班の子息であるはずがないし、第一、キョンシルも崔氏の娘かどうかは知らないが、そんなごたいそうな家と関わり合いになるつもりはない。
「それで? そなたが崔イルチェどのの孫だという証は、この首飾りだけなのか?」
「ううん」
キョンシルは再び袖をまさぐった。今度は少し手間取って、やっと父の書いたという書き付けが出てきた。
馬鹿げている。トスが両班の子息であるはずがないし、第一、キョンシルも崔氏の娘かどうかは知らないが、そんなごたいそうな家と関わり合いになるつもりはない。
「それで? そなたが崔イルチェどのの孫だという証は、この首飾りだけなのか?」
「ううん」
キョンシルは再び袖をまさぐった。今度は少し手間取って、やっと父の書いたという書き付けが出てきた。