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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第4章 旅立ち
「ソンニョが言いたかったのは、最後の方の科白だと俺は思うがな、キョンシル。そなたは、崔氏の直系の血を引くただ一人の人間だ。傍系の男子がいるにはいるが、そなたに比べれば、血は薄い。それに、現当主のイルチュどのは最早、六十代半ばで、後継者たる男子が一人もいないのだ。正当な後継者が現れれば、どれほど歓ばれることだろう。そなたが家門を継げば、崔氏は脈々と続いてきた名門の血を次代に繋げられる」
「そんなこと、知らない」
キョンシルは頑なに言い張った。
「そんなこと、知らない」
キョンシルは頑なに言い張った。