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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
そう言うトス自身がたった今、牙を剥きだして獲物に襲いかる狼のように、キョンシルを欲望のままに思い通りにしようとしたのだ。この小屋よりも危険な場所が他にあるはずがない。
そう言うことは容易かった。しかし、何故か傷つけられたキョンシルよりも傷つけようとしたトスの方がはるかに哀しげな瞳をしていた。お人好しと笑われるかもしれないけれど、そんなトスの傷ついた瞳を見ていたら、キョンシルはもう何も言えなくなってしまった。
そう言うことは容易かった。しかし、何故か傷つけられたキョンシルよりも傷つけようとしたトスの方がはるかに哀しげな瞳をしていた。お人好しと笑われるかもしれないけれど、そんなトスの傷ついた瞳を見ていたら、キョンシルはもう何も言えなくなってしまった。