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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
「でも、残念だわ。私が雪が好きなの。子どもの頃は積もった雪で遊ぶのが大好きだったんだけれど、降る雪を見るのも好きよ。しんしんと雪が降りしきる夜、蝋燭を持って外に出るの。すると、蝋燭の炎に照らされて、空から降ってくる雪が暗がりに浮かび上がるのよ。それがまた、とても綺麗なの。凄く幻想的でこの世のものではないみたいに」
「へえ、何だかおもしろそうだな」
トスも俄に興味を引かれたらしく、身を乗り出している。