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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第7章 崔家での日々
この人の口から父の話が出たことも愕きではあったけれど、嬉しくないはずがない。ただ横柄なだけの老人かと思った人が急に近しく思えてきた。
「そうか、そうであったな。生まれて六月(むつき)では、憶えおらずとも仕方ない」
「でも、お母さんが色々と話してくれました。だから、旦那さまがご存じないお父さんのことも少しはお話しできると思います」
と、それまで機嫌の良かったイルチェが急に不機嫌になった。