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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第7章 崔家での日々
現金なもので、息子に生き写しのあの娘を見ていたら、不覚にも憐憫の情が湧いてきた。生後わずかで父親を失い、今また十五歳で母を失った寄る辺ない娘だ。
先刻の短いやりとりでも、あの娘の聡明さ、思慮深さは判った。それに、優しさも備えている。態度にはやや粗野な面が見受けられるが、それは育ちのせいだと考えられないこともない。元々賢いのだから、教えてやれば、すぐに両班家のしきたりにも馴れ、それらしくふるまえるようになるだろう。
先刻の短いやりとりでも、あの娘の聡明さ、思慮深さは判った。それに、優しさも備えている。態度にはやや粗野な面が見受けられるが、それは育ちのせいだと考えられないこともない。元々賢いのだから、教えてやれば、すぐに両班家のしきたりにも馴れ、それらしくふるまえるようになるだろう。