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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第11章 海の町から
 と、いきなりトスの貌めがけて海水の礫(つぶて)がぶつかり、彼は声を荒げた。
「キョンシル!」
 弾けたように聞こえるキョンシルの笑い声が静かな空間に響き渡る。
 空と海の他には何も存在しない、ただ静かすぎるほどの静けさで満たされた空間。
 あたかも、今この瞬間、この少女と二人きりでこの世に存在しているかのような気にさえなってしまう。
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