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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第11章 海の町から
「ねえ、トス。海の水が塩辛いって、本当だったのね」
 弾んだ声に現(うつつ)に返れば、キョンシルは今度は海水を両手で掬って呑んでいる。
 トスは呆れた表情で、わざとらしい渋面をこしらえた。
「良い加減にしないか。年端のゆかぬ子どもでもあるまいに」
「お生憎さま、どうせ、トスおじさんにとって私は、子ども程度のものでしょ」
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