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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第11章 海の町から
嫌われたり嘲笑われたりするのだけは嫌だ。世にも醜悪なものを見るような眼で見られるよりは、真実を封じ込めて〝ミヨンの娘〟を演じ続けた方がよほど良い。何より、キョンシルがトスの愛した〝ソンニョの娘〟でいる限り、彼女はずっとトスの側にいられるから。そう、トスにとって母はいまだにかつてそう呼んでいたように、神々しく美しい仙女なのだ。
この海沿いの寺に逗留して、早くも十日が過ぎようとしている。少し歩くと、キョンシルは歓声を上げ、小走りになった。
この海沿いの寺に逗留して、早くも十日が過ぎようとしている。少し歩くと、キョンシルは歓声を上げ、小走りになった。