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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第3章 哀しみはある日、突然に
「―く、薬を」
 かすかな声が聞こえ、キョンシルは慌てて母に近寄った。
「薬ね。判った」
 頷き、部屋の片隅に置いてある棚にいざり寄る。いつも立て付けが悪くて、なかなか開かない引き出しを開けるのに更に手間取った。あまりに気が動転していて、手が思うように動かないのだ。
 それでも気力を奮い立たせていちばん上の引き出しから小さな紙包みを取り出して、震える手で母の口許に運んだ。
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