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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第14章 真実
そこで、キョンシルは、はたと気づいた。トスの悪夢と昨夜、本堂脇でひそかに逢っていた女人は関係があるのではないだろうか。あの女人の美しさは、世俗とは隔絶された場所に咲く蓮花のような風情があった。月夜の下で見ただけでも、清らかな美貌であった。ちょうど昨夜、漆黒の夜空を飾っていた月のようなあの女が怖ろしい夢と拘わりがあるとは思えないが、人間の内部は外見からだけでは判断し切れないものだ。もしやということもあり得る。