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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第14章 真実
だが、キョンシルはトスの側から姿を消すという決意をした。今更、彼のために何をどうするすべもない。陰ながら、トスの幸せを、あの女人と今度こそ結ばれるようにと祈るばかりだ。
夜半、持ち主の判らぬ墓の前で肩を震わせて泣いていたトス、悪鬼にでも追いかけられているかのように夢を見てうなされていた―。更には、真夜中の寺で密会していた美しい女。トスがこの海辺の町で過ごした歳月には、キョンシルの知らないことがあまりにも多すぎた。
夜半、持ち主の判らぬ墓の前で肩を震わせて泣いていたトス、悪鬼にでも追いかけられているかのように夢を見てうなされていた―。更には、真夜中の寺で密会していた美しい女。トスがこの海辺の町で過ごした歳月には、キョンシルの知らないことがあまりにも多すぎた。