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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第15章 心のありか
「もし」
 初めは誰か別の者を呼んでいるのかと思ったが、キョンシルの他には通行人はいない。
「はい? 何かご用でしょうか」
 キョンシルが振り向くと、女性が頭から外套を取った。ほっそりとした小柄な立ち姿は、紛れもなく、昨夜トスと密会していた女であった。
 あまりのことに何も言えないでいるキョンシルに、女は弱々しく微笑みかけた。
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