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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第15章 心のありか
キョンシルの眼に涙が滲んだ。何という壮絶な過去だろう。殺そうと思っていたわけでもなく、大切な女を助けようとしただけなのに、結果として大切な友を殺してしまった―。
「事件後、トスさまはお家を出て、海辺の寺で過ごされていたのです。姿こそ俗世にとどまったままの姿でしたが、現実は念仏三昧の修行僧のような生活でした。トスさまの姿がかき消すように見えなくなったのは、事件のあった一年後、チョンスの両親が自害して果てた直後でした」
「事件後、トスさまはお家を出て、海辺の寺で過ごされていたのです。姿こそ俗世にとどまったままの姿でしたが、現実は念仏三昧の修行僧のような生活でした。トスさまの姿がかき消すように見えなくなったのは、事件のあった一年後、チョンスの両親が自害して果てた直後でした」