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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第17章 出逢いはある日、突然に
―この(朝)国(鮮)もまだまだ棄てたものではないわね。
キョンシルは無意識の中に微笑んでいた。いずれは、あの人がこの国の中枢―朝廷の官僚になり、この国の政治に関わるようになる。たとえ一人でもああいう両班という身分を笠に着ない人がいれば、身を挺してでも常民の幼い子どもを庇うような人がいれば、朝鮮の未来にもまだ救いがあるというものだ。
そのときだった。またしても前方から怒号と悲鳴が聞こえてきて、キョンシルは眼を見開いた。
キョンシルは無意識の中に微笑んでいた。いずれは、あの人がこの国の中枢―朝廷の官僚になり、この国の政治に関わるようになる。たとえ一人でもああいう両班という身分を笠に着ない人がいれば、身を挺してでも常民の幼い子どもを庇うような人がいれば、朝鮮の未来にもまだ救いがあるというものだ。
そのときだった。またしても前方から怒号と悲鳴が聞こえてきて、キョンシルは眼を見開いた。