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第17章 出逢いはある日、突然に

―今度は何？
　慌てて騒ぎの方に駆けてゆくと、今度は鏡売りの前でひと悶着が起きている。見れば、店の前で先刻の折り目正しい若者が店主に押さえつけられ、もがいていた。
「一体、どうしたんですか？」
　キョンシルの問いに、三十そこそこの店主が顔色を変えて言った。
「どうしたもこうしたもねえよ。こいつ、見かけは金持ちの坊ちゃんの癖に、うちの品物に手を出そうとしたんだよ」