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白い飛沫(しぶき)
第13章 帰国
今日の予定は高校生の南くん。 

南くんは、高校生でありながら
ランクAの優秀な生徒だった。

理恵は彼との会話が楽しくて仕方なかった。
三十路に差し掛かった理恵にとって、
若者の情報源が、この南くんだった。


「こんにちは…」 

教室に入ってきたときから、
今日の南くんは元気がなかった。
授業中も言葉に詰まり、
黙り込む場面が多々あった。 


「お疲れ様、今日はここまでにしましょう」

決められた授業時間が終了した。

南くんはペコリと頭を下げて
教室を出て行こうとした。

理恵はそんな南くんに声をかけた。

「ねえ、もしこの後なにも予定がないのなら、
少しお茶しない?」

彼が本日最後の授業で
理恵は時間に余裕があった。

それと、南くんの元気のなさが気になったので、
悩みでもあれば聞いてあげようと思ったのだ。

「特になにもないですから…かまいませんよ」

いいコーヒー豆をいただいたの、
少し待ってて。
理恵は急いでコーヒーを入れた。



「南くん、どうしたの?元気ないね?」

問いかけにも俯いたままで、
いつもの南くんじゃなかった。

「ぼく…」
しばらくしてようやく話し始めた。

「僕、今度
アメリカに行かなくっちゃならないんだ」

「あら?海外旅行?いいわねえ」

「そうじゃなくて、
父がアメリカに転勤するんだ。
僕にもついて来いって…
この教室も今日で最後にしますと
ちゃんと言いなさいって、お父さんが…」

えっ?それって中学生だった私と同じパターン。


つらいよね、友達と別れるのって。
そう言って慰めてあげると、

「違うんだ!僕、先生と別れるのがつらいんだ!」

まあ、嬉しいことを言ってくれちゃって。

「僕、先生が好きだ!
先生の声、先生の匂い、先生の姿…
全部好きだ!」

あらいやだ。いきなり告白?

でも先生は、おばさんよ。
向こうへ行けば金髪ギャルがいっぱいいるのよ。
楽しい事を考えなきゃ。

「いやだ!先生がいいんだ。
先生、最後に僕のお願いを聞いてください」

お願い?

「最後にキスさせてください!」

キス?いいわよ。
どこにしたいの?おでこ?それともほっぺ?

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