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あなたとの『愛』の続きを
第6章 立ちはだかる障害
コンコンッと副社長の書室をノックする。
低いいつもの変わらない声が
遠くの方から聞こえた。
「入れ…」
「失礼します。」
蓮は奈央の顔は一切見ない。
けれど、誰がいるのかわかっているのかと言う感じだ。
「葵は…どうだった?」
パソコンを素早く打ちながら
そう、奈央に聞いた。
「普通でした。」
「あ?」
その言葉で蓮は奈央の方をみた。
「普通…だと?
なら何故、電話に出ない。」
「これは、私の勝手な想像ですが…
宮田さんに何か言われたではないかと。」
「…だろうな。…解った。」
「副社長、失礼ですが…
一般の女性とお付き合いしたことはおありですか?」
灰色の澄んだ瞳が奈央を捉えた。
奈央は堪らず息を飲んだ。
「……ないな。」
「なら、葵ちゃんが初めてですね…
それも彼女は気にしているようでした。」
「……解っている。
もう下がっていい。」
そう言うと奈央は頭を下げ
部屋から出て行った。