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あなたとの『愛』の続きを
第7章 無言の挑戦状
おじいさんの診察が終わり
会計を済ます。
いつもの穏やかな笑顔を私へ向け
外へと出て行った。
「あっ。葵ちゃん、おじいさん…
保険証忘れてる…。」
「あっ!本当!!」
私は慌てて、おじいさんの後を追った。
入り口を出て、少し先のところに…
うずくまる…おじいさん。
「おじいさんっ!!!」
すぐに駆け寄り、顔色を伺うと…
顔は青白い。
「…大丈夫。いつもの事だ。
…すぐそこに…孫を待たせてる…
…呼んできてもらえるかな?」
「…孫…」
「あぁ、名前は…蓮だ…お願いするよ…」
「…はい。」
…蓮。
その名前は確実に…彼へと繋がる。
急いで走って、駐車場に見慣れた車が1台。
走ってくる私に、蓮も気付いたようで
車から出てきた。
「葵…っ」
「蓮さんっ…おじいさんが…」
すぐに察した蓮がすぐに走って行った。