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あなたとの『愛』の続きを
第5章 ヒーローの正体
「葵…」
そう名前を呼ばれ、
彼の方を向くとコーヒーを飲みながら
真っ直ぐ見つめる彼の姿。
「あいつらが言ってた通り…
俺は副社長と言う身分にある。
竜崎グループ…を知っているか?」
「聞いたことは…
ホテルの経営や…リゾート開発にも取り組んでるって。」
「あぁ。親父が社長だ。
で、爺さんが…会長になる。
別に…副社長をチラつかせて…
お前に近付きたくはなかった。
…むしろ…知って欲しくなかった…」
「何故…?」
「お前みたいな女は…萎縮するだろ。
お金で寄ってくる女とは…違う。
…離れて欲しくなかったんだ…」
「えっ…それっ…」
告白とも取れる彼の言葉…
胸が痛かった…。
「大切に思っている…と言っただろう?」
私の頬に触れ、微かに微笑む彼が愛おしかった。
恋の仕方なんてわからない…
けれど…素直に今は彼に胸を高鳴らせている。