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悠久の恋の果てに
第7章 て
色々な疑問を抱えながら翌日の金曜日は何とか仕事をこなした。
半田さんは休んでもいいと言ってくれたけど
家にいたら余計なことを考えちゃう。

土曜日も忙しくして考えないようにした。
そして日曜日。
大久保さんがイタリアから帰ってくる便を出迎えに成田に向かった。

もし、大久保さんに前世の記憶があるのなら。
今から思えばつじつまが合うことだらけだ。
大久保さんは初めて私を社員食堂で見つけた時
「見つけた」といい、「久しぶり」といった。
あの久しぶりって・・・数年ぶりという意味じゃなくて
100年ぶりって意味?

まさか・・・ね。

でも私の名前を社員証で確認した時、小さく笑った。
そしてたぶん前世だと思う夢の中の坊ちゃんと同じように
僕のみお。と呼んだ。

あんみつの事も。イタリアの事も。全てが謎で
全てに説明がつく。

あの夢が本当に前世の私たちならば―――

そう思ったとき、入国ゲートを抜けて大久保さんが出てきた。
駆け寄ると思った以上に元気そうでほっとする。

ここが空港だということも忘れて
ギュッと抱きしめられてしばらくたったころ、
「経営管理部の楠です」
と楠さんが傍に寄ってきた。

「精密検査の結果は?」
「良好です」

大久保さんは私を離さないままにそう答える。

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