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ピンクの扉
第20章 豆田先生
『もう!豆田先生ったら知らない!!』
こうなったらPTA会長と
昼食までの時間潰しにおしゃべりをしようかしらと
会長を探すと
会長は校長先生と肩を並べて
本道の裏へ行ってしまいました。
たぶん、本堂の裏側の人目につかないところで
イチャイチャするつもりなのでしょう。
『仕方ないわね…』
私は境内の端っこのベンチに腰を掛けて
スマホゲームで時間潰しをすることにしました。
しばらくゲームに夢中になっていると
「お隣、よろしいですか?」と声を掛けられました。
スマホ画面から顔を上げると、
そこには体格の良い男性が立っておられました。
「えっと…あなたは確か…」
そう尋ねると、男はとびっきりの笑顔で
「体育を教えている園川と申します。
この度、あなたの魅力に惹かれてPTAに初参加しました」
そう言って私の横に腰を落としました。
「参加したのはいいけど、
どうも神社仏閣の魅力がいまいちわからなくて」と
苦笑しました。