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ピンクの扉
第10章 旅は道連れ
「僕でよければ…」
少し眠そうでしたが、
彼は二つ返事で快諾してくれました。
「さあ、どうぞ座ってくださいな」
彼をベッドに腰掛けてもらい、
私はテレビの電源を入れて
チャンネルを合わせました。
でも真っ黒で何も映りません。
「購入しないといけないんですよ」
彼は微笑みながらそう言いました。
「よければ僕の部屋へ来ませんか?
先ほど購入したところなんで、
まだまだ見れますよ」
そうよね。せっかく購入したのに
私が邪魔しちゃったんだもんね。
彼の部屋にお邪魔すると、
少しタバコの残り香と
わずかに男性特有の汗臭さがしました。
でも決して不快な香りではなく、
それが男性の部屋にお邪魔してるんだわという高揚感を呼びました。
テレビのスイッチを入れると、
さっそくひと組の男女が
お風呂場でイチャイチャしているシーンでした。
「ま、まあこんな感じで
徐々にハードになっていくんですよ」
自分のセックスを見られている訳ではないのに
彼は真っ赤かになって照れ笑いしました。
そして、
「あ、そうだ。ちょっと一人で見ていてくださいね」と言うなり
部屋を飛び出して行ったんです。