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英里を調教
第15章 エクストラ・ストーリー1 英里の初めてのアルバイト
 高校生活最後の一年。

 三年生になった達也と英里は、ずっと変わらず恋人同士であり、英里は達也にいいように体を弄ばれる日々が続いていた。
 月曜日から金曜日までは達也が『秘密のサークル』と呼ぶ、旧体育館の用具室での乱交。
 その後達也の部屋でのセックス。
 土日こそ達也の親が家にいるので、部屋でのセックスからは解放されるが、時たま呼び出され、人気の少ない屋外─主に古いアパートの非常階段─等で犯されていた。

 ただしそれも毎週毎週というわけでもなく、達也も英里も、平日をセックスに費やしている分、土日に用事を片付けるようにしていた。
 英里は大学受験、達也は就職という、高校生活最後にして最大のイベントも待っている。

 セックスに遊びに勉強に。
 高校最後の一年を、二人はそれなりに忙しく過ごしている。


 二人の通う高校は、原則アルバイト禁止だ。
 夏休みのような長期の休みの間や、家庭の事情で金銭的にやむを得ない者に関しては、勉強に支障をきたさない範囲、という条件で許可されている。
 とはいえ、部活動をしている生徒は土日も活動があり、アルバイトをしている生徒はそう多くはない。
 ただし、学校には黙って、ずっとアルバイトを続けている生徒もいる。
 英里のクラスメイト、由美子もそんな生徒の一人だ。

「お願い、英里」

 その由美子が、英里に声をかけたのは、金曜の放課後。

 由美子はずっと狙っていた、アイドルグループのライブのチケットが手に入った、と喜んでいた。
 平日の放課後と土日、由美子はシフトに入れる範囲でバイトをしていた。
 しかし、ライブの日、由美子の連絡ミスかバイト先の確認ミスか、その日のシフトに由美子の名前があった。
 一緒にバイトをしている友人にシフトの交換を頼んだが、全員失敗。
 店長に泣き付くと、誰でもいいから代わりを見つけてくれれば、という条件付きで休みをもらえた。
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