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英里を調教
第18章 エクストラ・ストーリー4 おじさんの家で
 高校生活最後の夏休み。

 この夏は勉強に集中しなきゃ、と英里は気合を入れなおす。
 受験を突破して、なんとしても志望校に行きたい。
 
 そのためには、この夏。
 遊びたい気持ちもあるけれど、まずはしっかり勉強しなきゃ。


 夏休みになって、放課後の達也達からの責めからは解放された。
 学校が休みの間は『秘密のサークル』の活動もないから、時間がたくさん取れる。
 達也もみんなも、勉強に宿題に、遊びにバイトに、と忙しくしているらしく、達也に呼び出されるのも一週間に一回か二回。
 達也の両親も夏休みで家にいるから、セックッスがしたくても、なかなかする場所もない。

 そんなこんなで、適度に遊びつつも、勉強に重点を置いて、英里はこの夏を過ごそうと思っている。

 ただひとつ。

 五月の連休の時にも悩まされた、体を疼かせるあの欲望さえなければ…

 どうにか勉強に集中したい。

 バイブを押入れの奥にしまい込んで、もう一度「集中」と呟いた。


 そんな折、埼玉の奥に住む親戚が訪ねてきた。
 母親のお兄さん。英里にとってはおじさんにあたる、新堂という中年の男。

 母親の兄なのだから、中年なのは当然だが、英里も母親も中肉中背。自分で言うのも気が引けるが、母親は美人の部類に入ると思う。
 対して新堂は、でっぷりとお腹が膨れ、ちょっと頭も薄くなってきている。

 なるほど、よく見れば母親と目元や鼻など似ていなくもないが、言われなければ兄妹とはなかなか思われないだろう。

「英里ちゃんかい? 久しぶりだね。覚えてるかな?」
「ちゃんと覚えてますよ、おじさん。お久しぶりです」

 英里は新堂に会うのは、高校生になってからははじめて。

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