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回想ディスコ
第3章 「正弘の場合」
真っ暗になって、いよいよチークタイムの始まり。
回りだしたミラーボールから宝石みたいな光が放たれて、
音楽もバラードだから相手に声は確実に届く。

「チークのお相手、お願いします」

そう言って片手を差し出すと、女は恥ずかしそうに体をくねらせながら
オレの手に自分の手を重ねてきた。

重なった瞬間にグイッと体を引き寄せると、
女は簡単にオレの肩におでこをつけて、懸命にステップを合わせてきた。

徐々に片手をすべらせて、肩から背中、そして腰、そこまでいけばまず
お尻まで成功したね。
でもモミモミしちゃダメなんだよ。
それやったらたんなる痴漢になっちゃう。
ただただヒップに手を添えて、音楽に合わせて揺れるだけ。
そうすると自然と女の方がその気になってくるんだよな、不思議な事に。

ヒップの手を一気に頭に持っていき、ゆっくり髪を撫でてやると、
女の方から体を押し付けてくる。
そのタイミングで耳たぶに唇を押し付けて、荒い息を聞かせてやると
女はオレの体にしがみついてくるんだ。

そこまでくればもういただき!
両手で背中を抱きしめてから片手をヒップから腿の方に滑らすと、
ビクンて腰が動いてさ・・

「キミが魅力的すぎるから・・オレ・・欲しくなっちゃった・・
 体がいうことを聞かないくらい・・どうしよう・・」

かすれた声は耳にかなりの刺激を与えたみたいだ。
女はコクンとうなずく。
私も・・って、うるんだ目で見上げてくるんだ・・

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