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誘惑のサンタクロース
第2章 ☆☆



「じゃあ、目をつぶって?」

「え!?」

「早く、魔法がかけられないよ?」



ビックリしてお兄さんのほうに顔を向けてしまい、
綺麗に笑うその顔を見て、ドキドキしてしまった。



「ほら、上向いて、目つぶって」



言われた通りに上を向いて、目をつぶる。




するとお兄さんの冷たい手が
わたしの顔にぴたっとついて、
目隠しをしているみたいだった。



「しばらく目は閉じててね、
 見られないように手置いてるだけだから
 安心して、変なことしないから」




〝変なこと〟という言葉にまたドキドキさせられて、

この胸のドキドキが

このお兄さんの手に伝わってしまうんじゃないかって思った。


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