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want to be ...
第2章 出会い






ちょっと!


あたしったら…何返事しちゃってるの!?


美咲さんじゃないのに「はい」って!


おろおろしたけど、そんな焦りも次の彼のあたしに向けた表情で吹っ飛んだ。


「美咲…」


ふんわりと…優しく微笑まれ、彼の手が頬に伸ばされる。


長くて細い彼の指が頬に触れ、優しく包み込まれた。


あれ、どうして…泣きそう。


やだ、泣いちゃダメ…


そう思うのに、意思と反してポロポロと涙が溢れる。


「泣くなよ美咲…、お前の涙には弱いんだよ…」


掠れた声で言い体を起こし、あたしの後頭部に優しく触れる彼の右手。


えっ…


あ、あれ?


待って、…嘘…!?


優しく引き寄せられ、被さるように重なった唇。


目を見開くあたしの体を唇を重ねたままベッドに押し倒し、深く貪られる。


愛おしむようなキス。


暁くんの、ただ貪るだけのキスとは違い、優しくて気持ちいいキス…


「ぁ…っ」


やだ…こんなの


こんな気持ちいいキス初めて…っ


あたしの逃げる舌を執拗に追い、深く絡めて吸われ


「他の男とこんなところ来て…悪い子だな?なぁ美咲…」


あたしの口から垂れた唾液を舌で拭い、妖艶に微笑む彼。


「覚悟しろよ、今まで溜まりまくってた美咲への思い…
全部ぶちまけるから」


え?


訳が分からず、体を起こして上半身の衣服を脱ぎ捨てた彼を見上げる。


どういう事…?


まさか…!?


慌てて抵抗し、彼の下から抜けて部屋の入り口を目指したけど、後ろから抱き戻されて。


「や、違っ…あたし違う…っ!」


「今更言い訳なんて聞かない…」


「待って待って、ほんとにっ、っあ…!」


彼の前では、何もかもが遅かった。


訳が分からないまま…


あたしを美咲さんという女性と勘違いしてる彼に一晩中、意識が吹っ飛んじゃうくらい激しく濃厚に抱かれ続けた。


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