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want to be ...
第2章 出会い
あたしがようやく意識を取り戻したのは、次の日の既に日が高く上ってる時間帯だった。
「えっ…嘘!?」
すぐ時計を見るくせがあるあたしは腕時計が差す時間を見て驚き、体を起こそうとした。
…けど、笑っちゃうくらい力が入らない。
そうだった、あたし昨日からあんなに激しく…っ
追い討ちをかけるように足を伝って流れる熱い液体…
待って待って…あ、あの彼は!?
まさか、ヤり逃げなんて事…
そんな事しそうに見えなかったけど…
力が入らない体を何とか起こしてきょろきょろしてると、微かにシャワーの音が聞こえてきて。
お風呂場の扉が閉まってる事に気付いた。
いるんだ…
なぜかホッとして再びベッドに体を預ける。
独特なシーツの感触を楽しみながらシャワーの音に耳を傾けてると、やがて音が止んでため息が聞こえ、扉を開ける音がする。
カタン、と音がして、少ししてわしゃわしゃとタオルで髪を拭きながら、ジーンズのみ身につけた上半身裸の彼が姿を現した。
「っ…!」
顔を赤くして目を見開くと、髪を拭いてた彼の目がゆっくりあたしを捉え、目が合った。
「…あ、起きた」
目を細めてあたしを見つめ、隣に座る彼。
体に力が入らないから逃げる事も出来ずに恐る恐る見上げると、彼は困ったように笑っていて。
「あのさ…、悪ぃ。
俺、あんたに取り返しのつかない事しちまったわ…」