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want to be ...
第9章 さよなら






あたし達は絶対、そんなことしない。


そんな薄っぺらい友情なんかじゃない。


本気で本音で、相手とぶつかり合う。


もちろん、本音を言われると耐えられないくらい、冗談で返せないくらい弱ってる時は、お互い態度で感じ取るから気遣った言葉をかける。


だって優しい言葉もかけられたいじゃない?


あたし達はこれを''アメとムチ''って呼んでる。


…いや実際そんな言葉あるんだけどね。


お酒が入って、あたしはヤケクソになってた。


話したのが、ちょうど蒼汰さんとケンカして、あまりに激しく抱かれすぎて身体がふらふらだった時で、もう何もかもどうでもよくなってた。


高校時代…軽いノリであたし達の関係を話したとある女友達に、どん引きされて友達の縁を切られてしまったことがあって。


なにか、汚いものを見るかのような…話しかけては来ないのに、変にこちらを窺うような素振りを見せる、あの居心地悪い感覚。


もちろん、あまりよろしくない関係ではあるし、そうなった経緯も経緯だから引かれちゃうのも無理はないんだけど…


仲がよかっただけにその態度の変化はあたしに相当のトラウマを植え付けた。


だから、それ以来誰にも打ち明けていなかった。


いいよ、もう知らない。


何とでもなっちゃえ。


そんな勢いで雫に話すと。


「全然大丈夫じゃん。
杏奈のは全然悪くないよ、禁断じゃないんだから。
相手の男のクズさが気になるけどね。あたしなんてさぁ!」


そこから話された雫のセフレ事情は、すごかった。


高校の卒業間際、同じ大学に行く約束をしてた2年付き合ってた彼氏から突然振られ、混乱し、整理出来てない頭で勢いで1人で入ったカラオケ。


彼氏が好きだったアーティストの曲を泣きながら延々と歌っていて、気付くと時計の針は深夜を指していたらしく。


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