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want to be ...
第9章 さよなら
しんみりした雰囲気になったあたし達。
「もっといい男が現れたらいいんだけどねぇ…」
「そうだね…」
そう言ってるけど、蒼汰さんよりいい男なんて絶対現れないと思ってるあたし。
いや、人間的に蒼汰さんよりいい男は世の中にたくさんいるだろうけど、この先どんな魅力的な人と出会っても、あたしの一番は蒼汰さんだろうな。
それはきっと、雫も一緒。
「あたし達、悪い男に引っかかったねぇ」
「本当にね…」
「それでも、あたしは後悔してないよ。
むしろ反面教師だよ。この先他の男と付き合っても、
こんな過去あったってこと踏まえた上で付き合ったら
相手に嫌なところあっても許せちゃう気がする」
「それ言えてるかも」
「でしょー?」
クスクスと笑って、あたし達は同時にグラスの残りを飲み干した。
「決意揺らぐから、絶対連絡してくんなよ。
俺からするから、待ってて。絶対、待ってろよ」
蒼汰さん…''絶対''待ってろって言ったじゃないですか。
美咲さんを見るような目で、あたしを見てくれるようになったじゃないですか。
「好きだ」
って…言ってくれたのに…
そう、ぐるぐる考え続けてたけど…もうやめる。
だから…