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want to be ...
第9章 さよなら
フェラしてる途中の快感に歪む蒼汰さんの表情が、切なげで色っぽいこと。
髪を撫でてくれる優しい手が、あたしを見つめる表情が、綺麗な胸板が、大好きなこと。
「おはよう」、「おやすみ」…
そんな何気ない挨拶が夢のようで嬉しかったこと。
激しくされた翌日、動けない時は蒼汰さんがご飯を作ってくれること。
でも大抵、味のない野菜汁か、有り得ない食材が入ったスープになってること。
一度だけ、夢の国に連れていってくれたこと。
そこで買ってもらったお揃いのストラップを、あたしはもちろんだけど今でも大事に持ってくれてること。
イく瞬間の蒼汰さんの表情が大好きで、見たくてバックで抱かれてて蒼汰さんがイく時、勢いよく振り返っちゃって怪訝な表情されたこと。
話しながら涙が溢れてきて、泣きながら蒼汰さんとの思い出を話した。
雫も一緒に泣いてくれて隣に来て抱き締めてくれた。
「別れたくないっ…別れたくないよぉ…」
「うんっ…辛かったね杏奈…」
「ねぇ、どうしたら嫌いになれるっ…?
どうしたら、蒼汰さんを忘れられるの?ねぇ…」
「杏奈…」
「別れたいのに、別れたくないの。
もうどうしたらいいか分かんない…」
「でもね?あたしも…
もう一度でいいから蒼汰さんに抱かれたい。
杏奈って呼んで、激しく…
何も考えられなくなるくらい激しく抱かれたい…」
「あたし、美咲さんになりたい。
蒼汰さんにあんな優しい表情浮かべさせて、
蒼汰さんから愛される美咲さんになりたい…」