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want to be ...
第9章 さよなら






「お勘定、お願いします」


「あっ!?俺に向かってその口のきき方はなんだ!
今それどころじゃ…」


「お客様。お勘定とグラスの弁償代3000円。
お願いいたします」


「…」


…ふ、増えた…しかもかなり高い。


店員に止められたらしい男の人がぶつぶつ文句を言いながらお金を払い、


「釣りはいらねぇよ」


と言い残し、


「鞠子ぉぉお」


と叫びながら店を出て行った。


しばし店内に流れる沈黙。


そしてこの人が…その沈黙を破った。


「「カットぉ!」って…誰か言わないの~?」


「ちょっ…何言ってるの雫!」


「あれ、言わないんだ。つまんなーい、
これドラマか映画だったら絶対観たのに」


周りの人また笑い始めちゃったし、面白がって「はいカット~」なんて言っちゃってる人いるじゃない!


「バカなこと言わないの…。
でもすごかったね、本当にあんなことあるんだぁ」


「男の人の顔見てみたかったなぁ。バッタガエル」


「すごい例えだよね、バッタとカエル混ぜるなんて。
…うーん、想像出来ないや」


「あとアソコの小ささね!
勃起して親指くらいって言ってたよね?これでしょ?
どんだけちっさいのよ、あはははは」


「しーずーく、笑いすぎ。あと酔いすぎ飲みすぎ。
もー、あたしの分まで飲んじゃってるじゃん!
後で先生んとこ行くんでしょ?シャキッとしてなきゃ」


「はーいっ!てへへへへ」


敬礼したのち、へらりと笑う雫。


酔ってるな…いや、あたしもだけど。


「でー?杏奈…さっき何言いかけたの?」


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