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want to be ...
第10章 杏奈と蒼汰
「…うぅ」
「はっ…バーカ。飲み過ぎるからだろバーカ」
「…、お兄ちゃんうるさい。どっか行って…」
「あん?可愛くねぇな…せっかく、
酔って帰ってきた可愛い可愛い愛しの妹を献身的に
世話してる素晴らしいお兄様にそんなこと言うなんて」
「…ほんとに。頭割れそうなの…」
「…はいはい。何か食い物作ってくるわ」
「ありがと…」
昨日。
お兄ちゃんに迎えに来て貰い、先生が着くまで雫はお兄ちゃんの車の中で一緒に待ってることになった。
雫、すごいお兄ちゃんに絡んでたな…
「秋様ぁ、抱いてくださぁい」
「はいはい。お米炊けって?何合ですかね雫様」
「違うよぉ、セックスしましょって言ってるの…」
「エックスしましょ?どんな遊びかな、超気になる」
「んもぉ、秋様ぁ!抱いて~」
「書いて?何を書いてほしいって?」
べろんべろんに酔ってるの雫の言葉を軽く交わすお兄ちゃんは、眠そうに欠伸してる。
「秋様超イケメン。結婚して…」
「…杏奈ぁ。ぶっ飛んでるぞこの子」
「…お酒飲んだらいつもこうなるの。
ほっといていいよ、その内直るから」
「…、」
慣れてるな、とお兄ちゃんは笑う。
しばらく、酔ってる雫をお兄ちゃんと相手してると、マスクとニット帽とサングラスを身に付けた完全防備の津田先生が現れて、不審者みたいだとさんざん笑ったあとそれぞれ別れた。