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want to be ...
第10章 杏奈と蒼汰
「だって俺のは愛があるもーん。
愛しすぎて愛しすぎて、その俺の愛を
優奈が受け止めきれなかった結果がこれだもーん」
「…よく恥ずかし気もなく言えるよねそんなこと。
でもほんとに優奈ちゃんが離れてったらどうするの」
「それは絶対有り得ないから」
何でそんなどや顔で自慢気なんだろ…
「だって優奈の身体、
俺のじゃないと満足出来ないようにしてあるもん。
今も俺に抱かれたくてうずうずしてんだろうなぁ」
「…もういい」
尚更頭痛くなる…
再び枕に顔を突っ伏したあたし。
だんだん眠気が襲ってきて、目を閉じる。
その時、お兄ちゃんの声が聞こえた。
「杏奈…お前がどんな恋愛してんのか、どんな相手と
付き合ってんのか知らねぇけど、男って結構雑だからな。
好きな子ほど意地悪するっていうだろ?
あれ、ほんとだよ。俺の話したろ、
優奈のこと好きなのに他の女抱いて、冷たくして。
好きな子ほどすぐに触れられないんだよな、
連絡は即レスするのに。何だろうなあれ…何つーんだ、
気にかけてほしいっつーか、んー…俺もよく分からんけど、
男にはあまのじゃくなところがいっぱいあんだよ」
「…女にだってあるよ」
「まあ、そうだろうな。
杏奈…相手の性格理解することも大事だぞ。
どんな男だ、その男は。…当ててやろうか?
気まぐれで時間にルーズで、それでも多少の優しさと
強引さがある年上の男。…そうだろ?杏奈」