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want to be ...
第10章 杏奈と蒼汰
りんごを食べた後一眠りしたらかなり身体が軽くなり、元気を取り戻したあたし。
りんごを切っただけのはずなのにものすごく汚いキッチンを呆れながら掃除してると。
「杏奈ぁぁあ」
「…何っ」
「今日の夜ハンバーグ食べたい!」
「…、」
すごい声で叫ぶから何かあったのかと思ったら…夜ご飯のことか。
「ねぇお兄ちゃん…いつ帰るの」
「えぇ、もう俺ここに住もうと思ってるけど」
「は?絶対やめて」
「え~」
早く優奈ちゃんのところ戻れっつの!
「早く帰って」
「杏奈冷たい~。
お前、彼氏の前でもそんなんだったら離れてくぞ」
「お兄ちゃんにだけだから!こんな態度するの!」
お嫁さんいるのにいつまで経っても妹のところに入り浸る最低男になんて優しくする必要なし!
「あ~、でも俺今ほんと溜まってんだよね。
…ね、杏奈。俺とセックスしねぇ?」
「…っ、気持ち悪い!冗談でもそんなこと言わないで!
ハンバーグ作るから今日帰って!ほんとに!」
勘弁してください!
「えぇ、今日ー…?あー…でも明日帰るわ。
一応荷物まとめてあんだよ、
杏奈のハンバーグと朝ご飯食べたら帰るから」
「…さっさと帰ってください」
何だかんだ2週間もここにいたじゃんか。
…2週間、か。
「…悠翔は?静かだけど」
「さっき保育園から帰ってきたらそっこー寝た。
そろそろ起きるんじゃねぇの」
「ふーん…。ハンバーグなら買い物行かないと」
「お、マジ?俺行こうか」
「やめて、大迷惑」
「え~酷い!」
キャベツなのにレタス買ってきたり、えのきとしめじ間違えたり酷いんだもん。
「お兄ちゃん悠翔とここにいて」
「え~買い物行きたい~」