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want to be ...
第10章 杏奈と蒼汰
…あたしも行くんかい。
まあ、仕方ない。
「悠翔、お手伝いしてくれる?
じゃあ今から一緒にお買い物行こっかー!」
「いこっか~!」
…ということで。
3人で近くのスーパーに行き、野菜やハンバーグに必要な食材、悠翔のお菓子や、ビール、チューハイを買って家に帰ってきた。
お兄ちゃんと一緒に買い物行ったら女の人からの視線が痛いけど、お金払ってくれるからそこはいいんだよね。
ってことでいっぱい買ってもらった。
そしてお兄ちゃんと悠翔に手伝って貰いながらハンバーグを作り、3人で食べた。
悠翔、可愛かったな。
小さい手でハンバーグ一生懸命にこねて、
「あんず、みて~!」
って。
子供っていいなぁ…
自分の子供だったらもっと可愛く感じるんだろうな。
ほっぺたについた生の肉食べそうになった時はものすごく焦っちゃった。
ご飯のあと、テレビ見ながら頭揺らして寝そうになってるお兄ちゃんを睨みながら、お皿の片付けをしてるあたし。
「お兄ちゃん、悠翔のことちゃんと見ててよ?」
「…んぁ」
はぁ…
優奈ちゃん、大変だろうな。
お兄ちゃん、ちゃんと育児してるのかな?
でもこの2人が来てから、蒼汰さんのことがあまり気にならなくなってきてるのがすごい。
お兄ちゃんに慰めて貰って、悠翔に癒されて。
だんだん、失恋(?)の傷が癒え始めてた。
うん…このまま、忘れること出来そうだな。
さっさと次の恋に進もう。
お皿を洗いつつそう意気込むと。
「パパ~!」
悠翔が玄関の方から走ってきた。