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want to be ...
第10章 杏奈と蒼汰






「パパ、へーん」


「何言ってるの悠翔…
パパは今に限らずいつも変でしょ?」


「ちょ…杏奈」


「何よ、もう」


「悠翔の前で俺の格を下げるようなことは
言わないでほしいなぁ」


はぁ!?


「ハンッ、じゃあもっと言ってやる!
悠翔ぉ、パパって実はねー?ママに…」


「ああああ!待って!言うな!スミマセンでした!」


慌てて謝ってくるから鼻を鳴らす。


「そんなことより!
こいつってもしかしなくてもさっきまで言ってた彼だろ?
こんなかっこいい男引っ掛けたんだな、お兄ちゃん寂しい」


「黙れ。さっさと帰ってよ」


「えー、酷ぇなぁ。
優奈と喧嘩して居場所ねぇんだってばぁ」


「知らない、お兄ちゃんが悪い。セクハラ、変態」


「今更だろそれは~」


「優奈ちゃんに謝れ。帰れ」


「待って杏奈ぁ愛してるー」


「キモい!帰れってば!」


「パパー、ママに会いたい~」


「ほら!悠翔もこう言ってるし!帰れ帰れっ」


そう言うと頬を膨らませて、チラリと蒼汰さんを見るお兄ちゃん。


「…あー、しゃあねぇな。帰るか…。
蒼汰ともっと話したかったわ」


「帰れ」


「…へぇへぇ」


優しい表情であたしの頭を撫で、相変わらず蒼汰さんの足に引っ付いてる悠翔を抱き上げるお兄ちゃん。


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