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want to be ...
第12章 絶望
「杏奈…お前、」
あぁ…
「ふ、えぇえ…っく、うぅ…っ」
嗚咽が止まらなくて、
ボロボロと涙をこぼしながら目を閉じる。
「妊娠、してたのか…?」
信じられない、って声のトーンで言われた言葉に、体の力が抜けていく。
終わ、った…
何もかも…蒼汰さんも、赤ちゃんも。
だってあたし…妊婦かもしれないのに、お酒飲んじゃったんだよ?
それもウォッカとかジンとか、強いお酒を…
雫が悩んでたからとか、お兄ちゃん達が来てたからとか、全部言い訳だ。
それらとあたしの妊娠は全く関係ない。
全部全部、あたしの責任。
愚かで身勝手で、自分の体調管理もしっかり出来ないあたしが悪い…
すると、あたしのすぐ後ろに立ってた蒼汰さんが足早に部屋を出て行ってしまった。
…あぁ。
これが答えなんだ。
そうだよね…セフレになったあの日、妊娠したら勝手に1人で育ててろって言われたもんね…
こんな辛い事ってない。
せっかく蒼汰さんと幸せになれるって思ったのに。
ゴメンナサイ…
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ。
「…っ」
辛いよぉ…
あたしはバスタオルに突っ伏して泣き崩れた。