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want to be ...
第13章 希望
真剣な表情をしてる蒼汰さんに口を塞がれて言葉を遮られ、やけに冷静な声で言われた。
「なぁ、杏奈。
俺がいつ、妊娠したら迷惑だって言った?」
少し冷たさも感じる声。
その声におののきつつ、震える声で答える。
「言われてない、ですけど…
セフレが妊娠するなんて、迷惑でしかな…」
「あのな。お前が、俺に中出しさせて妊娠して、
そっこー責任押し付けて脅して親権取らせるような
女だったら、初めから中出しなんかしない。
そもそもセフレにしねぇから」
…え?
どういう事…?
「5年間、お前は俺の何を見てきたの?
5年間、俺からどんな感情を感じて一緒にいたの?」
「…っ」
困惑するあたしに更に言葉を重ねる蒼汰さん。
「美咲って呼びながらお前を抱いてた男が、
その為に杏奈を傍に置いて抱いてた男が、
普通に杏奈って呼びながら抱き始めた意味。
俺の部屋に呼んだ意味。中出しを続けた意味。
同棲までさせた意味。5年間も続いた意味。
何も考えないで、今まで俺の傍にいたのか?」
それ、って…
…どういう…
「俺最初に言った筈だけど。
つか、杏奈も知ってるだろうけど。
好きな女に10年以上も思いを伝えられなかった
男だよ?俺は。思いを口にするのが苦手なんだよ。
基本思いを口にするタチじゃないから、
態度で感じ取って、って…
一番初めに言ったの俺は覚えてるよ」