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want to be ...
第14章 愛の結晶
「よし、調べるぞ」
お風呂から上がり、ベッドの上であたし達は1つの箱を見つめていた。
「あ、開けますね」
「うん」
勿論初めて使うあたしは手が震えてしまい、そんなあたしの手を蒼汰さんは優しく握ってくれた。
深呼吸して箱を手に持ち、ゆっくり開けて説明書を取り出す。
顔を寄せ合って文に目を通してると。
「え、結構簡単に結果出るんだな」
と蒼汰さんが言うから、頷いた。
優奈ちゃんのお腹に悠翔いる時、お兄ちゃん妊娠検査薬の話延々としてたし、大体は分かってる。
お兄ちゃん、凄く嬉しそうだったなぁ…
あたしも、蒼汰さんとの子供がお腹の中にいたら嬉しい。
…でも。
「…、」
お風呂を上がった時から感じてた、体の違和感。
もしかして…?
…でも、気のせいかもしれないし…
気のせい、だよね…?
「杏奈?」
蒼汰さんの声に我に返る。
「トイレ、行く?」
「あ、はいっ」
小さく頷いて、蒼汰さんと一緒にトイレに向かう。
一緒に入って来ようとしたから、流石に止めた。
人のトイレしてる所見る気ですかあなた!
「いっ…やいや、蒼汰さん!
あたし1人で出来ますからっ」
「えぇ…」